ヘッジとしてのオプション取引
今回は角度を変えて『ヘッジとしてのオプション取引』について考えてみようと思います。
ヘッジとしてオプションを取り扱う。
少しでも参考になればと思って書いてみます。
お名前.com
オプションは現物・先物のヘッジ?
オプション取引について調べてみると、日本では情報が少ないと感じることが多いと思いませんか?
これだけ情報が溢れている時代なのに・・・。
今は投資が注目されている時代なのに・・・。
それなのに、米国株・個別銘柄・FX・仮想通貨などに比べても圧倒的に情報量が少ないのです。
マイナーなので当たり前と言えばそれまでですが。
更に大きな問題もあります。
ネットで調べてみても、『現物・先物のヘッジ』として使われていることが多いのです。
これではトレーダーさんにとって、一層扱いにくい商品として認識されてしまいます。
考え方を変えれば、ヘッジとして使っている人が多いということでしょう。
ヘッジとして使うにはどうすればいいの?
今回は視点を変えて、ヘッジとしてオプションを利用する方法について考えてみます。
現物のヘッジとして使うのであれば、そのほとんどが下落に対するヘッジになると思います。
コール売り
このサイトでは散々伝えていますが、下落・暴落に対するヘッジとしてコール売りをするのはおススメしません。
暴落が発生すると、プット・コール両方のIVが爆発します。
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そうなると、暴落して利益になるはずのコール売りはたいした利益にならない可能性が高いです。
それどころか、損失になってしまうことすらあり得ます。
そうなるとヘッジの意味がありません。
現物・オプション双方で損失になってしまうのです。
もちろんSQまでにITMにならなければ利益になりますが、暴落で市場がパニック状態になると確実に必要な証拠金が上がります。
資金が圧迫される恐怖心もあるし、暴落時に狙っていた株・ETFを買うことができなくなってしまいます。
セータが味方になるので、耐えればヘッジになるかも知れませんが慎重に扱う必要が出てきますね。

プット買い
人災・天災が発生すると即座に買われることが多い商品です。
オプション買いは現物と同じで証拠金はいりません。
手数料はかかるものの、プレミアム代金を払えば買うことができます。
相場がいくら急変しようと、購入したプレミアム代金以上の損はしません。
プットを買った後に、『先物が更に下落+IV爆発』すれば大きな利益を得ることができるかも知れません。
しかし、注意も必要です。
ITMにならないとSQ時には0円になってしまうので、利確のタイミングを図る必要があります。
「まだ下がる。もっと大きい利益になる。」と利確を引き延ばすと、市場が落ち着きを取り戻してIVが下がってしまい、利益が一気に萎んでしまいます。
しかも、思った通りの暴落が来ないとすぐに損失になってしまうのです。
セータも敵になるので、短期勝負でいきましょう。
『大金を得るチャンスと考えて、多少の損失リスクを取っていい』というトレーダーさんにはおススメのヘッジ商品になります。
デビットスプレッド
デビットスプレッドはATMに近い方を買い、遠い方を売るという合成スプレッドになります。
ストライクの選定によって、利益・損失額を決めることができるので心理的にも安心感があります。
『利益は欲張らないので、あまり損失リスクを取りたくない。』という人におススメです。
クレジットスプレッド
クレジットスプレッドはATMに近い方を売り、遠い方を買うという合成スプレッドです。
デビットスプレッドとは違い、限定されるとはいえ『利益<損失』というスプレッドなので、利益に対する損失額は大きいです。
しかし、暴落を見極めてプレミアムが高くなったファーでクレジットスプレッドを組むことができれば利益になる可能性が高いです。
『届かないと思う価格を見極めることができるが、念のため損失は限定させたい』という人におススメですね。
プットの単騎売り・レシオスプレッドは避けましょう
大きく価格が変動している時は、どこまで暴落してくるか分かりません。
市場がパニックになっている時は想像以上にIVが上昇し、価格は下がってきます。そうなると、必要な証拠金も一気に上がります。
実際、コロナショックの時は日経平均が7,000円以上も下落しています。下落率だと30パーセント以上です。
利益欲しさにポジションを取ったばかりに、1回の取引で退場になってしまいます。
損失無限大のポジションは極力避けましょう。
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おわりに
いかがでしたか?
ヘッジとしてオプションを取り扱うのであれば、これだけ知っておけば十分かなと思います。
プラスでスマイルカーブを確認できれば、より良い収益を得ることができるかと思います。
どこまで価格が下がるのか?すぐに反発するのか?
見極めるのは難しいと思います。
落ち着いて対処していきましょう。
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