レシオスプレッド
このスプレッドを使っているトレーダーさんが多いイメージがあるので、レシオスプレッドについて考察してみようと思います。
比較的利益になりやすいスプレッドだと思います。
ATMに近い方のストライクを買って、離れた方を複数枚売るというスプレッドです。
買いと売りの割合は1対3、2対3など特に決まっていませんが、売りの割合を多くします。
ポジション例
例えば、
プット 2万7,000円 買い 1枚
プット 2万6,500円 売り 2枚
というポジションです。
基本的にプレミアムの合計額を、
売り>買い
にします。(詳しくはこちらを見てください)
レシオスプレッド(プット)の損益チャートはこんな感じになります。↓↓
お名前.com

この損益チャート見ても分かる通り、プットレシオスプレッドであれば、日経が上昇する分には確実に利益になるので問題ありません。
今回の場合だと2万6,500円でSQが決まると最大利益を得ることができます。
注意点
もちろん注意点もあります。
このスプレッドは、買いを入れることでヘッジを入れているポジションになっているのですが、売りの割合の方が多いのでヘッジとしての扱いはかなり弱いものになります。
売りの割合が多いということは、ネイキッドショート(裸売り)を入れているということです。
さっきの損益チャートを見ても分かる通り、レシオは売りの割合が多い分、日経がおおきく下落すると損失は無限大になります。
私もこのスプレッドを組んだことがあるのですが、(プットレシオの場合だと)日経が下落し続けると売りの割合が多い分、含み損の増えるスピードがとても速いです。
それに伴い必要証拠金が増えるので、証拠金管理にも気を遣う必要が出てきます。
想像以上に扱いが難しいスプレッドなんですね。
因みに、このスプレッドは長期(SQ辺り)保有を前提に組成する人が多いと思います。
ベガショート系スプレッドである以上、長期保有にはリスクが高いので少しでも短い時間で利益に持っていきたいところです。
こういう時に便利なのは、やはり『スマイルカーブ』です。
短時間でスマイルカーブが変動した時がチャンスです。
下のスマイルカーブを見てください。↓↓
お名前.com


青ラインが現在のラインだとします。
その後、日経が大きく動いたことで赤ラインの様にプット側のスマイルカーブが変動したとします。(分かりやすくするため、少し大袈裟に書いています。)
これを見れば分かる通り、ニアのIVが下がっており、ファーのIVが上昇していますね。
この現象が比較的短時間に発生した時がチャンスです。
ボラティリティ取引は逆張りが基本なので、下落したIVを買って、上昇したIVを売ります。
つまり、割安になったIVを買って、割高になったIVを売るのです。
割安になった物を買って、割高になったら売る。先物や株と何も変わりません。難しく考える必要は全くありません。
株とは違い、IVは一時的に跳ね上がっても元に戻っていく(収縮性)ので優位性は遥かに高くなります。
タイミング良くポジションを組むことができたら、比較的短時間で利益を得ることができます。
ゆるくの考え
長く相場で生きていくには、できる限りリスクを排除していく必要があります。
ベガショート系スプレッドは神経を擦り減らすので、少しでも保有時間を短くしたいです。
短期的利益を目指すのであれば、やはりスマイルカーブの観察が必須です。
新しい限月に入ってすぐにレシオを組み、SQ近くまで保有するという手法は個人的にはおススメできません。(私は昔やっていましたがw)
できる限り優位性の高い(より良い条件)ポジション取りを意識していきましょう。
そうすれば、失敗しても致命傷ですみます。
コメント
久々にオプションをやってみようかと思い、参考になりそうなプログを探してここをたどり着きました。
退場してから10年ほど経つので、今回はこのプログで紹介している内容を理解してリスク管理をきちんとして再開したいと考えています。
ヒロシ555様
コメントありがとうございます。
参考になるかは分かりませんが、たまに見に来て頂けるととても嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。