徐々に遅れる損切り・・・
ほとんどの相場は、ボックス相場だと言われています。
超簡単にいえば、相場の上限と下限辺りが決まっている感じです。
おおよそこの価格帯で跳ね返るだろう。
しっかりと勉強しているトレーダーさんならば長期足から短期足をしっかりと研究していると思いますが、当時の私は適当に見ているだけです。
ボックス相場で、レジスタンスラインに来たのであればショートポジションを取っていました。
ここで跳ね返ってくれれば利益になります。そのまま突き抜ければトレンド発生の可能性があるので、規定ラインで損切りをしなければいけません。
先物を始めた当時は躊躇することなく損切りをしていました。
上手くいかないこと前提の取引だったからでしょう。
しかし、この2ヶ月間うまくいっていた私は損切りをするどころか、どんどんナンピンを繰り返していったのです。
利益分もあったので、ナンピンは相当な数になっていました。
Xserverドメイン
今だったら絶対に入れない枚数です。
因みに、この無謀なナンピンは今回が初めてではありません。
要するに、早かれ遅かれ失敗する運命だったのです。
私はナンピンを否定しているのではありません。
トレーダーさんのスタイルは人それぞれですし、損切りラインを厳密に決めているのであれば・・。
話を戻します。
私は大量のショートポジションを持っていました。
先物はダラダラと上昇を続けます。
はっきり言って、この時の私は全く心配していませんでした。
「もう少しでズドーンと落ちてくるはず!」
ダラダラ上昇するチャートを眺めながら、根拠もないのに確信していました。
『ズドーン』は逆方向に噴き上がった
この時の私の心理は、
「もうそろそろ垂直に下がってくれるかな?」
という感じでした。
というか、この考え以外が浮かんでこなかったのです。
今考えると信じられません。
上昇するものは更に上昇する。
その発想が皆無だったのです。
最終的には、自分の思った方向に相場が進むと思っているのです。
負けるトレーダーの典型です。
時間は夕暮れを終え、疲れた様子を見せた太陽が姿を隠していているところでした。
Xserverドメイン
危機感の欠片もない私はボンヤリとチャートを眺めていました。
まだかなぁ?
もうそろそろ急降下すると思うんだけどなぁ?
そんなことを思いながらスマホを見ていると、突如チャートが火柱を上げたのです。
「えっ!?」
思わず言葉が出ました。
チャートは急上昇。
先物の含み損は一気に70万円程度に膨らみます。
金銭感覚が狂っていたとはいえ大金です。
心臓のドキドキ音が全身に響き渡り、体全体が震えました。
「やばい、やばいっ。どうしよう・・・」
この時は数百万の利益があったので、今の私なら即損切りをします。
というかその前に損切りしています。
というか更にその前に、こんな大量のポジションを取りません。
利益があれば、生き残ることができます。
残念な気持ちもありますが、仕方ありません。
しかし、・・・。
・・・。
この時の私には、そんな気持ちは微塵もありませんでした。
お名前.com
「こっ、こんなに一気に上がったんなら絶対に戻ってくる。せめて損失額が減ってから損切りをしよう。」
完全に冷静さを欠いてます。
震えた手でイライラしながらチャートを睨みつけていました・・・。
そして、数分程度でしょうか?
すぐに次の波が私を襲ってきたのです。
もう1回ドカーン!!
私がアワアワしていると、ダメ押しの火柱が上がったのです。
損失額が100万円を優に超えていきました。
ショートの保有枚数が多いので当然です。
火柱と同時に私の頭もパンクしていましたw
・・・。
・・・。
完全な思考停止状態です。
ショック過ぎてあまり覚えていませんが、この時は逆に冷静だったというか、現実を受け止められていないのか・・・。放心状態だった気がします。
ここでようやく損切りを決意。
全決済をしました。
損失額は余裕の100万超え。
細かい金額は覚えていません。
現実逃避から記憶が飛んでしまってますw
「はぁーーー。」
私は深いため息をついて項垂れました。
この時に残った利益は120万程度だった気がします。
しかし、私の本当の苦しみはここから始まるのです。
いえ、今から思うと『地獄の苦しみの始まりに過ぎなかった』というべきでした。
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