今回も実践的に考えてみる
先物が同じように動いても、それ以前の先物チャートや地政学リスクなどによってスマイルカーブの動きは変わってきます。
今回も実践的に考えてみようと思います。

スマイルカーブの想定
デイセッションで、先物が500円下落しました。
スマイルカーブはプット側が大きく上昇。
スマイルカーブの典型的な動き(先物下落の場合)
- プットIV → 下落
- コールIV → 上昇
スマイルカーブは本来の動きとは違い、下落警戒が強いためイレギュラーな動きをしていました。
ナイトセッションに入ると、米国市場が大きく下落。日経もつられて下落しました。
スマイルカーブは、今朝(ブルー)から赤ラインの形に大きく変化しました。
ネットで情報収集をしても、暴落するほどの情報は見つかりません。
念のため数日様子を見ましたが、市場は落ち着きを取り戻しつつあります。
その後も、暴落に繋がる情報はありません。
お名前.com
こんな感じでスマイルカーブは変化しました。
↓ ↓ ↓

皆さんどうでしょうか?
今回はプット側だけに注目して考えて欲しいです。
上のスマイルカーブは分かりやすくするために少しオーバーに書いています。
どんなスプレッドを組みますか?
・・・。
・・・。
・・・。
私だったら、カバードプットかクレジットスプレッド(プット)を組みます。
SQまでの残日数にもよりますが、ある程度の日数があればプットのプレミアムは高いはずです。
狙うには良いかも知れません。
しかし、気を付けなければいけないこともあります。
注意点
- IVが更に上昇する可能性も十分あるので、落ち着き始めてから組んだ方が良い。
- カバードプットは勝率が高いが、損失無限大となるため損切り基準を決めておく必要がある。
- 1回の取引にこだわらない。
- 一度損切りした後にIVが落ち着いたのであれば、再度スプレッド組成を検討する。
- ベガショート系スプレッドは注意をしましょう。

カバードプットはどっちで組む?
カバードプットを組むに当たって、スマイルカーブに黄色で囲ってみました。
カバードプット(プット売り+先物ミニ売り)を組む時、ファー(左側の大きい〇)とニア(右側の小さい〇)のどちらで組みますか?

・・・。
・・・。
・・・。
好みや考えもあるのでどちらでも良いのですが、可能であればニア(右側の小さい〇)で組んでください。
もちろん正解はありません。
ファーの方が勝率は高いです。
自分のストレスが少ない方で組むべきです。
ですが、ファープットで組む時にはいくつか注意点があります。
- 更に暴落するとガンマ・ベガが大きくなってしまい、プレミアムが大きく膨らんでしまう。(ATMに近づくほど大きくなるため)
- ニアで組めばガンマは既に大きい状態なので、大きくなっても知れている。
- プレミアムが膨らむと必要証拠金が上がり、追証の恐怖でストレスが溜まる。
- 必要証拠金が膨らむと、結果として利益になっていたとしても追証で強制決済されてしまう。
- 基本的にファーの方がIVは上昇しやすい。
十分に理解した上でプットのストライクを選びましょう。
※ニアで組んで、ITMになってしまい、不利な条件でしか損切りできない時はプットコールパリティを利用しましょう。
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